2009年11月4日水曜日

暇なの?趣味なの?文化なの??

私が通っていた、西岸のビールゼイト大学。


丘のてっぺんにあるこのキャンパスに集う
各学部の学生たちは、
休み時間ともなると、通路のへりに鈴なりになって座ります。

韓国人や日本人を見るたびに沿道から
「チンチャンチョーン」と言ってからかってくる男が
うざいったらありゃしません。

が、しかし、このアホな彼らが必ずしも学生かといえば
実はそうでもなかったりします。



例えば、私の隣人アシュラフ(当時24歳)。
パレスチナ警察で働いて食いつなぐ高卒のこの男、
たまに用もないのに大学をほっつき歩いています。


アシュラフ:「よーミミ。元気か。勉強はどうだ。
        ちゃんとやってるか?」


……余計なお世話です。
ちなみに「ミミ」とは私の愛称らしいです。




アシュラフは友人の男と腕を組んで、
構内を行ったり来たりします。

何分も何分も、
同じところを行っては戻り、戻っては進み。
一体何を考えてそんなことを……。



ま、しょうがないよね。
なんたって、パレスチナだもん。
公務員はもう半年(2006年9月当時)もお給料下りてないし、
仕事はなかなか見つからないもん。
大卒だってコネがなきゃ見つからないんだから。
暇をもてあましちゃうよね。




と思っていましたが、




同じ光景をシリアでも目にした私。



それは2009年春、
ダマスカス空港に朝2時に到着し、
夜が明ける6時までバスを待っていた時のこと。




腕を組んだ20代から40代の男どもが何組か、
だだっぴろい空港のロビーを歩く歩く。

煌々と明かりがついたロビーの中、
何もない空間に向かって二人組で一方向に突進し、くるっとUターン。
また歩いて戻りながら真面目な顔で何か話しこんでいる。

腕を組んだ男がもしょもしょ話してる光景は
何だか深刻な様子に見えますが、
聞こえてくる言葉は


「お前、だから言っただろ。俺はこう言ってやったんだよ、
 分かるか? ほら、…」

「あぁ、それは分かってるけど…」


みたいな、
あれこれそれどれを駆使した他愛もない話にも取れます。
でもスーツケースを引くでもない、普段着の男どもが
朝4時に空港を歩き回っているのって変なの。




という訳で、
この無駄に歩き回って話し込む姿は
どのアラブ諸国に行っても見られるものなのか、
ちょっと気になります。
シリアも最近失業率が上がっているそうなので、
無駄に歩き回るのが流行ってるのかしら。





ちなみにシチリア出身の我が相方も
電話をしている時はあっちこっち行ったり来たりします。



シチリアでも、皆ビーチを行ったり来たりするらしい。
地中海性の習慣なのかなぁ。

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